
ʕ•ᴥ•ʔ 台風シーズン前に、火の備えを。
夏の終わりから秋にかけて、気になり始めるのが台風です。
強い雨や風。
倒木や土砂崩れ。
そして、突然の停電。
エアコン、照明、冷蔵庫、IH、給湯器、スマートフォンの充電。
普段あたりまえに使っているものの多くが、電気に支えられていることに、停電して初めて気づくことがあります。
そんな時、薪ストーブは使えるのでしょうか?
結論から言うと、薪ストーブは、機種や設置状況に問題がなく、煙突や給排気が正常で、安全に使用できる状態であれば、停電時にも暖をとったり、簡単な調理に使えたりする場合があります。
台風シーズンは、停電への備えも考えておきたい季節です
日本では、8月は台風の発生数が多く、9月以降は南の海上から日本付近へ進む台風が多くなる傾向があります。山に囲まれた地域では、強風による倒木や、大雨による土砂災害、道路の寸断なども心配です。
都市部ではないエリアにお住まいの方の中には「停電した時に、すぐ復旧するとは限らない」という感覚を持っている方も多いのではないでしょうか。
だからこそ、台風シーズン前には、
- 水
- 食料
- 懐中電灯
- モバイルバッテリー
- カセットコンロ
- 携帯ラジオ
- 常備薬
- 車の燃料
- 家族との連絡方法
とあわせて、暖をとる方法や、火を使う方法についても考えておきたいところです。

停電時、薪ストーブができること
停電時に薪ストーブが役立つ可能性があるのは、主に次のような場面です。
1.暖をとる
秋から冬にかけての台風や大雨、または冬場の停電では、暖房が止まることがあります。エアコンや電気ストーブが使えない時でも、薪ストーブが安全に使用できる状態であれば、家の中に暖かい場所をつくることができます。特に小さなお子さんや高齢の方がいるご家庭では、停電時に暖をとれる場所があることは大きな安心につながります。ただし、薪ストーブのある部屋だけで家全体を完全に暖められるとは限りません。間取り、断熱性能、薪ストーブの大きさ、設置場所によって暖まり方は変わります。
2.お湯を沸かす
天板のある薪ストーブであれば、やかんや鍋を置いてお湯を沸かせる場合があります。お湯があると、インスタント食品をつくったり、体を温める飲み物を用意したり、湯たんぽに使ったりすることができます。災害時は、温かいものを口にできるだけでも、気持ちが少し落ち着くことがあります。
3.簡単な調理をする
機種や構造にもよりますが、薪ストーブの上で鍋を温めたり、スープをつくったり、煮込み料理をしたりできる場合があります。bluebearでも、これまで薪ストーブでピザやカレーなどを作ってきました。もちろん災害時は、凝った料理をする必要はありません。
缶詰を温める。
スープを作る。
お湯を沸かす。
ご飯やレトルト食品を温める。
そんなシンプルな使い方でも、停電時には十分に心強いものです。
災害時に薪ストーブを使う前に確認したいこと
停電時に薪ストーブを使う場合、普段以上に安全確認が大切です。
煙突や屋根まわりに異常がないか
台風の強風で、煙突まわりに不具合が出る可能性があります。
煙突がずれていないか。
トップに異物が詰まっていないか。
屋根や壁の貫通部に異常がないか。
強風で部材が破損していないか。
見て分かる異常がある場合や、いつもと違う音・におい・煙の戻りがある場合は、無理に使わないでください。
日本暖炉ストーブ協会も、オフシーズン中の煙突掃除や本体点検、不明点がある場合は施工・販売を行った専門店へ相談することを案内しています。
煙が室内に戻ってこないか
薪ストーブは、煙突によって排煙する仕組みです。
着火時に煙が室内へ戻る。
火が安定しない。
煙突の引きが悪い。
においがいつもと違う。
こうした違和感がある時は、使用を中止しましょう。
煙突や排気口、吸気口がふさがっていると排気が正常に出ていかず、一酸化炭素が発生するおそれがあることは、経済産業省の製品安全情報でも注意喚起されています。
乾いた薪があるか
災害時に薪ストーブを使いたくても、乾いた薪がなければうまく燃えません。
湿った薪は火がつきにくく、煙も出やすくなります。
煙突や本体にも負担がかかりやすく、災害時の使用には向きません。
「いざという時に使える薪」は、普段からの薪づくりと保管があってこそです。薪ストーブは、道具だけでなく、薪を準備する暮らし全体が備えになります。
換気ができるか
薪ストーブは煙突から排気する道具ですが、燃焼には空気が必要です。停電時だからといって、家を完全に閉め切ったまま長時間使用するのは避けたいところです。気密性の高い住宅では、換気扇やレンジフードとの関係で煙の逆流が起こる場合もあります。機種や住宅の状態に合わせて、施工店に使用方法を確認しておくと安心です。
火災警報器・一酸化炭素警報器を確認する
住宅用火災警報器は、電池切れや故障を知らせる機種もあります。消防庁は、寝室や階段室などへの住宅用火災警報器の設置について案内しています。薪ストーブを使うご家庭では、火災警報器に加えて、一酸化炭素警報器の設置も検討したいところです。一酸化炭素は目に見えず、においも分かりにくい危険な気体です。災害時はいつもより判断が遅れやすくなるため、「人の感覚だけに頼らない備え」も大切です。

台風前にやっておきたい、薪ストーブまわりの備え
台風が近づいてから慌てるのではなく、普段から次のような準備をしておくと安心です。
乾いた薪を室内または雨の当たりにくい場所へ
台風前には、数日分の薪を雨風の影響を受けにくい場所へ移しておきます。外の薪棚まで取りに行くのが危険な状況もあります。
大雨や強風の中で薪を取りに行かなくてよいように、あらかじめ準備しておきましょう。
着火剤・焚き付けを確認する
薪はあっても、焚き付けが湿っていると着火に時間がかかります。細い薪、焚き付け材、マッチ、ライター、耐熱グローブなどを一か所にまとめておくと安心です。
ストーブまわりを片付ける
災害時は、普段よりも家の中が慌ただしくなります。
ストーブの近くに燃えやすいものを置かない。
洗濯物を近づけすぎない。
子どもが触れないようにする。
避難時に通る動線をふさがない。
こうした基本的な安全確認も大切です。
メンテナンス時期を前倒しする
本格的に薪ストーブを使う冬の前に、煙突掃除や本体点検を済ませておくと、災害時にも安心感が違います。薪ストーブの火災予防については、消防本部などからも煙突掃除の重要性が注意喚起されています。
大切なのは、災害時だけ頼るのではなく、普段から使い慣れておくこと
薪ストーブの魅力は、炎の美しさや、体の芯から温まる心地よさだけではありません。
薪を用意する。
乾かす。
積む。
火をつける。
火加減を見る。
灰を片付ける。
その一つひとつを通して、暮らしの中に「自分たちでエネルギーを扱う感覚」が生まれます。スイッチ一つで何でも動く時代に、あえて薪を割り、火をつけ、暖をとる。それは少し手間のかかることですが、災害時には、その手間が安心につながることがあります。
停電しても、薪と火があれば暖をとれるかもしれない。
お湯を沸かせるかもしれない。
温かいスープをつくれるかもしれない。
家族が一つの場所に集まれるかもしれない。
薪ストーブは、防災用品そのものではありません。けれど、日々の暮らしの中で使い慣れている火があることは、いざという時の心の支えになります。
停電してから初めて薪ストーブを使う。
台風が来てから初めて火をつける。
煙突の状態が分からないまま使う。
これは、とても危険です。薪ストーブは、普段から正しく使い、定期的にメンテナンスし、家族で使い方を共有しておくことで、いざという時にも落ち着いて扱える道具になります。
家族の中で、
- 誰が火をつけるのか
- 薪はどこに置いてあるのか
- 消火はどうするのか
- 異常があった時はどうするのか
- 避難する時はどうするのか
を話しておくことも、防災の一部です。
まとめ|火のある暮らしは、日々の楽しみであり、いざという時の備えにもなる
台風や大雨、停電は、いつ起こるか分かりません。
薪ストーブがあればすべて安心、というわけではありません。
危険な時は避難が最優先ですし、煙突や本体に異常がある時は使ってはいけません。
でも、安全に使える状態で、乾いた薪があり、普段から扱いに慣れていれば、薪ストーブは停電時にも心強い存在になってくれます。
暖をとる。
お湯を沸かす。
簡単な料理をつくる。
家族が火のまわりに集まる。
火のある暮らしは、日々を少し豊かにしてくれるだけでなく、災害時の備えにもつながります。
島根県津和野町を拠点とするbluebearの薪ストーブ屋さんでは、島根県西部や山口県を中心に、薪ストーブの設置、煙突工事、メンテナンス、薪のことまで含めたご相談を承っています。
「停電時にも使える薪ストーブを考えたい」
「災害時の備えとして、火のある暮らしに興味がある」
「今の薪ストーブや煙突が安全に使えるか点検したい」
そんな方は、台風シーズンや本格的な冬が来る前に、お気軽にご相談ください。
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